アジュールフロッタン講演

本日夕刻、建築設計学会主催で、笹川日仏財団助成のフランス人教授ミッシェルカンタル=デュバル氏(都市計画家1940年生77才)の講演がありました。
アジュールフロッタン(浮く難民船)とは、1927年頃に難民の128名の居住用としてできたコルビュジエが改修設計したパリ市セーヌ川右岸ルーブル美術館近くに停泊する鉄筋コンクリート(RC)製船ルイーズカトリーヌ号で、カルタン教授はそのオーナーかつ修復関係者です。
ちなみにコルビュジエに依頼したのはシンガーミシンの創設者の遺産を受けた娘の大富豪ウィンナレッタ.シンガー。
元々この船は、第1次大戦中に資材製造工場がドイツ軍に占領されたため、イギリスからの石炭補給のためにつくったもの。
大戦後、ドイツ軍が失脚し石炭搬送の必要がなくなったため、戦後女性難民のため1923年頃種修復したのです。
一旦、1995年頃廃船になったが、有志仲間で会社を作り復活したものでその修復プロジェクトに日本が関わったための展覧会でその講演でした。1994年に私は難民のための救世軍ビルはパリでみましたが船を設計してたとは、知りませんでした。セーヌ川に浮かぶたったRC厚み7cmしかない長さ70m幅8mの船です。
ところでカンタル教授が1965年8月、ラトーレットを見に行ったその日偶然、数日前に亡くなったコルビュジエの棺を見たとの話がありました。
講演の後は、
遠藤秀平神戸大教授、五十嵐太郎東北大教授、佐藤知久京都芸大准教授3人のシンポジウムもありました。そこでは、建築と船、当時の時代背景や社会事情などから対比して議論していることなどの内容が語られ面白く、日本において地震などの災害避難者として現代の社会にとっても参考になる話が沢山ありました。

追伸
昨日8月18日、新日石ビル1階サロンにて展覧を見ました。
RC厚み7cmの理由が模型などでわかりました。そこは、コンクリートのラチス状の基礎ばり的なものがあって、船であるからできるだけ軽くしたいことだったのですね。
新しく船を覆うのは、遺産としてはバッファーゾーンの観点からいかがでしょうか?

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